要約
どんな場所? :余部鉄橋の昔の線路を活用した展望台
訪問日時 :2024年11月16日 の土曜日
料金 :無料
立地 :兵庫県の日本海側。山陰近畿自動車道の余部ICのすぐ近く
おすすめ年代 :老若男女誰でもOK!
個人的な評価 :
お財布への優しさ | ★★★★★(5)完全無料 |
満足度 | ★★★☆☆(3) |
お勧め度 | ★★★☆☆(3)※ 旅の途中による場合 |
一言 :メインの目的地になるような場所ではないけど、どこかに行くついでなら是非立ち寄って欲しい休憩スポット的ポジション
冬の旅行といえば蟹と温泉!
庶民のわたしが食すことができる蟹は旬とは無関係な冷凍品かもしれないけど、冷凍品とはいえ温泉旅館でたべれば冬ならではの雰囲気をたっぷり満喫できるのは同じ。贅沢な時間。
そんなわけで、11月に蟹と温泉を楽しむために兵庫県の新温泉町にいってきたんです。今回ご紹介するのはその道中に立ち寄った『余部鉄橋展望台 空の駅』。余部は「あまるべ」と読むんですよ。メインの目的になるような場所ではないけど、普通の道の駅とは全く違う体験ができるスポットです。
Contents
余部鉄橋展望台 空の駅ってこんな場所
アクセス性・駐車場情報
今回ご紹介する「余部鉄橋展望台 空の駅」ですが、わたしは同行者のリクエストで訪問することになったので、実は訪問するまでどういう場所なのか全く知りませんでした。
ナビに案内されるままに車を走らせたわたしの目に飛び込んできた、この山間にそびえたつ立派な建造物。これが「余部鉄橋展望台 空の駅」です。
おそらくここは車で訪問する人が多いと思うけど、今や時代遅れな設備になりつつあるカーナビだと「余部鉄橋展望台 空の駅」を目的地にしても上手く案内されないケースもあるみたい。その理由は余部鉄橋展望台空の駅は車では行くことができないから。
余部鉄橋展望台空の駅は「道の駅あまるべ」から徒歩2~3分で行くことでできるので、道の駅に駐車することになります。道の駅は観光バス専用含め駐車スペースは豊富なので、駐車場で困ることはなさそう。もちろん、道の駅なので駐車場は無料ですよ。
道の駅に併設された無料で楽しめる観光施設
遠くから見ても大きく見えた建造物ですが、近くで見るとやはりかなり大きな建造物であることが分かります(繰り返しますが、この時点でもわたしはどういう場所か全く知りませんでした)。
この立派な建造物は「余部クリスタルタワー」というみたい。どう見ても立派な建物だしなんだか料金高そうだな~と覗いてみると、料金表は見当たらない。そう、このタワーの入場料は無料なんです!タワーといっても機能としてはエレベーターだけなんだけど。
エレベーターで海の景色を眺めながらパパッと登りますと、降りた先に広がるのはやっぱり展望台のような場所。山間の街並みと日本海の景色がとっても綺麗。
展望台の端っこを見ると・・・これは線路?
施設の正体はJR山陰本線の旧余部鉄橋
この場所はJR山陰本線(京都駅から山口県下関市を繋ぐルート)の旧余部鉄橋跡を活用した施設。旧余部鉄橋は明治45年1月に完成した東洋随一の鋼トレッスル橋ということもあり、当時から観光地として有名だったのだとか。
そんな旧余部鉄橋では強風で列車が転落してしまうという痛ましい事故があり、それをきっかけに現在のコンクリート製の鉄橋に作り直されたという歴史があります。
旧橋脚の一部は展望台として活用されていますが、それ以外にも地面に近い一部だけを保存している橋脚も。明治45年は西暦でいうと1912年らしいので、ということは今から110年以上前の建造物ということ。110年前の日本なんて全然想像がつかないけど、そんな時代のものとは到底思えない立派な橋脚です。
当時から観光地であった旧余部鉄橋の一部に、このように線路を活かしたまま歩きやすいように地面が追加(クリーム色の部分)、展望台として活用されたのがこの余部鉄橋空の駅。
エレベーターは施設のほぼ端っこ付近にあり、そこから山側に向かってる線路を歩いていく位置関係になります。
展望台の上をしばらく歩きますと追加された地面はなくなり、線路本来の剥き出しの状態に。本物の線路の上を歩くのなんて言語道断だけど、この場所なら好きなだけ歩くことができます。多くの子ども達が平均台のようにして歩いていました。こんな長い平均台なんてなかなかないですからね。
ただし線路がそのままの形で残っている場所は足元が悪いので、バリアフリーからはほど遠い状態。コンセプト上こればっかりは仕方がないのですが、車椅子の方などが立ち入るのは現実的ではありません。
すぐ隣には現役で運行中の鉄道が
旧鉄橋が観光施設になっているだけで、この路線自体はバリバリ現役。すぐ真横にはJR山陰本線が運行されています。クリスタルタワーはホームに登るための生活インフラでもあるのですね。
このレトロな雰囲気の鉄道(動力が電気じゃないから電車じゃないよ!)に周囲の人は大注目。わたしが住んでいる地域にも似たような鉄道が走っているので珍しくは感じなかったんだけど、車両にはコウノトリやカニのイラストが入っているのでローカル感はたっぷり。
ちなみに、鉄道の写真をしっかり撮影したい人は展望台からではなく、線路の下をグルっと回って反対側から撮影すると鉄道と橋を少し見下ろす形で撮影できて良いらしいですよ。
駅長はリクガメです
この施設にはなぜかカメがいます。しかも、かなり立派なカメ。「神戸から余部鉄橋空の駅駅長にスカウトされ・・・」という説明があったけど、なぜスカウトされたのか?なぜカメなのか?という理由は終ぞ分からず。とにかく、なぜがカメがいます!
しかもこのカメ、駅長さんなので一日2回散歩見回りもしているみたい(9:30~と15:00~の2回)。残念ながらわたしが訪問した時間は散歩直後で見ることができませんでした。残念!
道の駅には資料館も
すぐ隣の道の駅にはこの旧余部鉄橋に関する資料コーナーもあります。先ほどご紹介しましたとおりこの鉄橋を語る上では過去の痛ましい事故のことを避けることはできません。この施設は単なる観光地としてだけではなく、過去の事故と教訓を風化させない目的もあるのでしょうね。
余部鉄橋展望台 空の駅のお食事・トイレ事情
食事情報:道の駅に食事コーナーがあり
空の駅には飲食類の提供はありません。
併設されている道の駅あまるべには食事コーナーがあり、近くの香住漁港で水揚げされた魚を活用したメニューなども提供されているんだけど、残念ながら提供は11時から15時のランチタイムのみ。
食事をとりたい人は時間に注意しましょう。
トイレ情報:道の駅のものを使用
こちらもやはり空の駅の方には一切ありません。トイレは道の駅でしっかり済ませてから展望台に登りましょう。
余部鉄橋展望台 空の駅のまとめ
というわけで、今回は昔の立派な鉄橋を観光地として再活用している『余部鉄橋展望台 空の駅』のご紹介でした。
空の駅ってなんやねん!?たまーに海の駅はあるけど、普通道の駅でしょ?って思っていましたが、なるほど。これは確かに空の駅かもしれない。
よっぽどの鉄道好きな人や建造物好きな人でない限り数時間滞在するような場所ではないかもしれないけど、完全無料なので近くを通った際に立ち寄るにはとてもよいスポットだと思います。
なお、近くの余部ICの出口の道路には一時停止があるのですが、その場所にはよく警察の方が目を光らせている様子。安全のためにも、しっかりと一時停車しましょう。でないと、せっかくの旅行に苦い思い出が追加されちゃいますよ。
余部鉄橋展望台 空の駅で良かったところ
- <li歴史的な鉄橋を再活用した珍しい観光スポットを無料で満喫できる
- 堂々と、思う存分線路の上を歩けるのは子どもにとっては楽しいみたい
余部鉄橋展望台 空の駅で残念に感じたところ
- これは仕方がないのだけど、旅のメインとなる観光地ではない
- せっかくの観光スポットなのだから、併設されている道の駅の内容がもっと充実していれば!(とくにお土産系)