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水族館巡りが好きなわたしが長年ずーっと行きたいと思っていた水族館の一つが、今回ご紹介する海響館。
関西在住のわたしにとって山口は近いようで、でも実際はかなり遠い場所。車で行くとなると6時間かかりますから、実は関東に行くのとほとんどかわらないのです。
そんな山口ですが、ゴールデンウィークの連休を利用してようやく行く機会に恵まれました。いろんな場所にいったけど、真っ先に訪れたのはもちろん長年訪問したかった海響館です。
要約
どんな場所? : フグとペンギンだらけの水族館
料金 : 大人2,090円/小中学生940円
立地 : 関門海峡のすぐそば(車での訪問が現実的?)
おすすめ年代 : 展示のバリエーションが豊富なので、老若男女問わず楽しめるはず
個人的な評価 :
お財布への優しさ | ★★★☆☆(3) |
満足度 | ★★★★☆(4)フグ好きには堪らない |
お勧め度 | ★★★☆☆(3)食事の選択肢の少なさがちょっと気になる |
一言 : 世界最大(のフグの展示種類)、世界最大級(のペンギン水槽)、日本でここだけ(のシロナガスクジラ骨格標本)、など見どころはたっぷり。ロケーションも最高!
海響館ってこんな場所
海響館は山口県下関市にある水族館。下関市立水族館の後を継ぐ形で2001年にオープンした水族館で、正式名称は「下関市立しものせき水族館」。海響館っていうのは愛称なんだとか。
下関市はフグで有名な場所ですが、近代捕鯨発祥の地・何氷洋捕鯨の基地としても有名なことから、海響館はフグ・ペンギン・クジラの水族館となっています。これを聞くだけでも、ワクワクしてきませんか?
本州と九州の間に位置する関門海峡のウォーターフロントにあることから、ロケーションは抜群。関門海峡は海上交通の要所であり、大小様々な船がひっきりなしの往来しています。ちなみに、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘で有名な巌流島や、平家が滅亡した壇ノ浦の戦いはこの場所です。観光資源豊富過ぎ!!
なお、わたしが訪問したのはゴールデンウィークの連休の真っ只中。ただでさえ混雑しそうな期間ですが、このときは海峡祭というイベントが開催されており、周辺はものすごい混雑ぶり。道路も完全に麻痺しているじゃないですか。
しかしながら、水族館の中はそこまでの混雑ではなく、チケットを買うのに数分並ぶ程度。大阪の海遊館のような、訪日外国人だらけで展示物が全く見れない!っていうような混雑にはならなさそうです。
水族館の目の前に立体駐車場がありますが、前述の海峡祭で入庫待ちが長蛇の列。わたしは早々に諦めて、市役所前にあった民間パーキングを利用。周辺の混み具合からは想像できないくらいスカスカだったのでこれってボッタクられるのでは・・・?と不安にすら感じましたが、ちゃんと看板どおりの金額でした(一日停めて500円。めちゃ安!!)。
館内はFREEwifiが飛んでいるので通信量が気になるあなたも一安心。ただ、半屋外となるイルカショーの会場まではwifiは届いていませんでした。待ち時間が発生するイルカショーの会場でこそ、wifi使えないと意味ないんですけどー!?
海響館を構成する3つのエリア
海響館の展示は、
- ザ・水族館って感じの「水族館エリア」
- 展示はペンギンのみ!「ペンギンエリア」
- 「イルカショーエリア」
の三つのエリアに大きく分けることができます。それぞれのエリアは入館するとそのどこからでも見れるような造りになっていますので、イベントスケジュールを確認しながらお好きな順路で回っていきましょう。
世界最大の展示種類数のフグがいる「水族館ゾーン」
わたしは魚類を中心展示している「水族館エリア」からスタート。このエリアが水族館のメインですからね。
エントランスは2Fですが、まずは動く歩道型のエスカレーターで4Fまでぐんぐん上がっていきます。壁には様々な映像が映し出されるという、現代チックな演出も。
エスカレーターを上り切ると、
パッと広がる関門海峡の景色と大きな水槽。この水槽は関門海峡の海を再現しているようで、渦潮も出現します。
渦潮!渦潮といえば鳴門海峡のイメージがあったけど、関門海峡でも名物のようですよ。渦潮だけではなく、頭上からは磯場のように海水が流れ込むようなギミックもあり、海水の動きがダイナミックに再現されていました。
個人的には、その次にあるトンネル型の水槽が良かったですね。トンネル型の水槽自体は小型だし展示されている生き物の種類も少ないんだけど、その展示されている生き物がイワシの群れなんです!
え?そんなの地味やん、と思われる方が多いと思いますが、イワシはその数の多さによる群れの迫力で、大きな水族館ではショーも開催されるくらいの生き物。なかなか間近で見ることは少ないんだけど、ここではこれまでで一番近付いて見ることができました。え?やっぱり地味ですか?迫力があって綺麗だと思うんだけどなぁ。
平家の亡霊として有名な平家蟹の展示も。平家蟹を初めて直接見ましたが、うーん・・・この甲羅の形状は人の顔に見えるもんなんでしょうかね?
海響館はフグの水族館
下関といえばフグ。フグといえば下関。そんなわけで、海響館にはフグの展示がいっぱいあります。なんてたって飼育品種数は世界一なんですら。いっぱいあるって前々から知っていたけど、実際に訪れると予想を上回るいっぱいぶりでした。もう、ワンフロア全域フグまみれな勢い。
こちらは下関のフグの代名詞ともいえるトラフグ。庶民にはなかなか食べる機会のない高級食材。何を隠そう、わたしは人生で一回しか食べたことがありません。
トラフグって砂の中に潜るみたいで、頭の上には砂が積もってる。全然動きのない生き物だけど、不思議とずーっと見ていられるなぁ。
あぁ、なんて可愛いだ、フグというやつは・・・。わたしはフグが大好きです。
ごめん、全てのフグがかわいいわけではなかったみたい。きみ、デカすぎ!迫力ありすぎ!
日本ではここだけ!シロナガスクジラの骨格標本
「水族館エリア」の吹き抜け部分には巨大な骨格標本がドーンと鎮座。
これは世界最大の生き物であるシロナガスクジラ。日本ではここでしか見ることができない大変貴重な標本なんだとか。
世界最大の生き物というだけあって、めちゃくちゃデカいです。骨だけでもこのデカさなんだから、お肉がついたらもう凄まじいボリューム感なんだろうなぁ。恐竜の化石でもでっかいのはあるけど、今この瞬間でも世界のどこかでこの巨体が泳いでるなんて、なんだか想像がつきません。でかすぎて怖いくらい。
コミカルなストーリー仕立てのイルカショー
水族館のザ・人気イベントといえばイルカショー。ここ海響館でもやっていますよ、イルカショー!
イルカショーの会場の広さは中の上といったくらい。座席数はしっかりとあるんだけど、他所の大型ショー会場のような開催直前に行っても座れるくらいの広さではありません。好きな席を選びたいのなら、開催30分前までには席に座ってスタンバイしておきましょう。FREEwifiの電波は届かなかったけど。
この日わたしが楽しませて頂いたショーは、イルカとアシカのストーリー仕立てのショーでした。
海を綺麗にする部隊の先輩隊員がイルカ、新入り隊員がアシカというキャスト。周りの反応を見ていると、こういうストーリー仕立ての方が子ども達のウケがとても良い感じ。
もちろん、お約束のイルカが飛んだり跳ねたりもあります。
アシカもとても芸達者です。
イルカとアシカのコラボレーションも!イルカとアシカのショーを組み合わせること自体は珍しいものではありませんが、両者が同時にショーをし、しかもこのように文字通り接するほどの距離にまで近づいているのは初めてみました。
世界最大級のペンギン水槽とペンギン大編隊
海響館を代名詞の一つであるペンギンの展示。その大きさは世界最大級なんだとか。
これがその世界最大級なでっかい水槽。周囲の照明を暗めにしていることもあり、なんとも幻想的な雰囲気になっています。座席も用意されているので、この水槽の前でのんびりと休んでいたり、落ち着いた雰囲気を楽しんでおられる人がたくさんおられました。カップルにもぴったりの休憩ポイント!
ただ、残業ながらペンギン達は大抵陸上でのんびりしています。まぁ、元々そんなに活発に動く動物じゃありませんからね・・・。
ペンギンとしては2番目に大きい種類であるキングペンギンたちも、毛づくろいしながらのんびり。
ガラスの前であざといアピールをしているこやつは換羽途中の様子。こういう陸上でまったりしているペンギンたちもめっちゃ可愛いんだけど、これじゃぁせっかくの巨大水槽が全然活かせてなくないっ!?
そんなダイナミックなペンギンがみたい人におすすめなのが『ペンギン大編隊』というイベント。まさに文字どおり餌でつってペンギン達に活発に動いてもらうイベントです。
イベントの前半は陸上が、後半は水中がそれぞれメインとなります。理想はイベントの進行に沿って陸上から水中へと見る場所を変えたいんだけど、この日はどう考えてもそんなことをしてしっかり見ることができそうな感じではなかったので、わたしは最初から水中がしっかり見える場所でスタンバイ。
その甲斐もあり、しっかりばっちり楽しむことができました。
いやー、先程とはうってかわって水槽内がめっちゃにぎやか!このように給餌を利用してペンギンが泳ぐ姿を見ることができる展示は珍しく無いけど、ここまで水槽が大きいとめっちゃど迫力。そしてとても綺麗です。
キングペンギンが泳いで捕食するシーンはなかなか貴重じゃないですか?
このキングペンギンはペンギンの中では2番目に大きい種類ですが、1番大きなエンペラーペンギンは残念ながらこの海響館にはおられません。国内で見ることができるのは和歌山のアドベンチャーワールドと愛知の名古屋港水族館の2か所だけみたい。
屋外の「ペンギン〔温帯ゾーン〕」では、フンボルトペンギンの生息地が再現されています。暖かい地域で暮らすフンボルトペンギンは多くの水族館・動物園で見ることができるめっちゃ身近なペンギンですが、これまで見てきた施設のなかでここが最も美しい環境だなぁって感じました。家の中に引きこもっている様子が可愛い!
海響館のお食事・トイレ事情
食事情報:館内の選択肢は1択。でも高いよ!
館内で食事ができるのは「イルカの見えるレストラン」の一択。イルカを見ながらお食事できるという価値はすごいと思うんだけど、いかんせん価格は結構強気。瓦そば単品で1,500円は結構ハードルが高いです。
近くには観光地としても有名な唐戸市場があるんですが、こちらも価格も高いものが多く、小さい子どものいるファミリー層にはちょっと現実的ではありません。少し歩いた場所にあるジョリーパスタとココスが現実的な選択肢になりそうですが、せっかく山口まできたんだからご当地感のあるものが食べたいというジレンマ。
水族館内で気軽に食べることができればなーってめっちゃ思いました。一回館外にでるのもなんだか勿体なくないですか?
トイレ情報:*水族館なので充実
設備の整った水族館なので、各フロアーに多目的トイレまで完備。授乳室は1階に1か所あっただけなので、もしかすると順番待ちなんかも発生するかも?
まとめ:見ごたえたっぷりの水族館
というわけで、本日は長年行きたかった水族館、山口県の『下関市立しものせき水族館 海響館』のご紹介でした。わたしのお目当ては関門海峡を望むロケーションの良さと大好きなフグたち。天気も抜群に良くてこの点は大満足だったんだけど、これ以外もペンギンの展示は見応えたっぷりで良かったですね。
ファミリー層には食事の選択肢が少ないのは非常に勿体ないと感じましたが、それ以外はおおむね大満足。フグが好き!というマニアック(?)な人だけではなく、イルカショーや大規模なペンギン展示などもあるので多くの人にとって楽しむことができる場所じゃないでしょうか。
ただ、価格帯としては名古屋港水族館や美ら海水族館といった有名水族館とほぼ同等となりますが、この価格帯では名古屋港水族館が頭一つ飛び抜けているかなー、とも思います。この周辺は観光地も多いので、一回回ってすぐに退館する使い方をされる人にはもしかするとちょっとコスパが悪く感じられるかもしれません。