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せっかく鹿児島県に旅行に行ったというものの、残念ながら旅行期間中はずーっと雨。
この雨っていうのはほんとうに致命的でした。なんせ鹿児島は自然や絶景スポットが豊富な地域ですから、観光スポットは屋外が圧倒的に多いのです。桜島しかり、開聞岳しかり、霧島しかり。
ただでさえ屋内の観光スポットがメインの地域ではないのに、ましてや子連れでも楽しめるスポットとなるとさらに限られてしまいます。そのような条件を満たす数少ない選択肢の一つが、今回ご紹介する『いおワールド かごしま水族館』。
水族館は雨の日でも老若男女楽しむことができる鉄板スポット!わたしは水族館巡りが好きだから雨が降っていなくとも訪れていたでしょうけれども。
要約
どんな場所? :ジンベイザメを見ることができる数少ない水族館
料金 :大人1,500円、小人750円
立地 :鹿児島市のベイエリア。アクセス性は良好
おすすめ年代 :幅広い年代で楽しめます。フェリーや桜島が楽しめるロケーションも◎
個人的な評価 :
お財布への優しさ | ★★★☆☆(3)水族館としては標準的なお値段 |
満足度 | ★★★☆☆(3)ボリューム感はやや少なめ。わたしはクラゲゾーンがよかった! |
お勧め度 | ★★★☆☆(3)見どころは多いけど、少し通好みかも? |
一言 :ジンベイザメとイルカショー以外にも見どころはたっぷりなんだけど、詳しくない人にはそのすごさが伝わりにくいかも。
「いおワールド かごしま水族館」ってこんな場所
鹿児島のベイエリアにある水族館
鹿児島市の中心地から車で15分程度、桜島へのフェリー乗り場などが密集するベイエリアに立地。1997年に開館した鹿児市の市立水族館です。
水族館専用の駐車場はないけど、フェリーターミナルなどと共同の駐車場が周囲にあるため、駐車場争奪戦になるようなことはなさそうです。わたしは春休み期間中の平日に訪問しましたが、14時頃でも周囲の駐車場はこんな感じでした。
駐車料金(おそらく上限金額)は800円。一日停めてこの金額であればかなり良心的ではないでしょうか。でも、通路がちょっと狭めなのが気になりました。不慣れなレンタカーで来られる方は注意!
周りは船だらけなので、日頃船を見なることがない内陸部在住のちびっ子はこれだけでテンション爆上がりなロケーションです。水族館は再入館可能なので、気分転換に周囲の散策をするのもよいでしょう。頻繁に離発着している桜島フェリーの他、少し離れた場所では沖縄などにいく巨大なフェリーなどを見ることもできました。
鹿児島の海を再現した水族館
いおワールドかごしま水族館の特徴を一言で表すのであれば、「鹿児島の海を再現した水族館」ではないでしょうか。
鹿児島は桜島がある錦江湾という内海と、南西諸島周辺の外海という広大かつバリエーション豊富な海を抱える県です。そんな鹿児島の海にちなんだ展示が大半を占めているのがこのいおワールドかごしま水族館の特徴でしょう。鹿児島県の海で見られない生体の展示はアザラシとピラルクくらいだそうです。
こちらは水族館内部にある鹿児島の地形の模型。今回の旅行で初めて知ったのですが、鹿児島県のあの特徴的な形状は約3万年前の旧石器時代の火山活動で形成されたものなのだそう。そして現代でも桜島では火山活動が継続しているんですから、なんともすごい場所なんだなぁと感じたものです。
いおワールドかごしま水族館を代表する生き物といえばこのジンベイザメですが、「鹿児島の海を再現した水族館」ということですから、当然このジンベイザメも鹿児島の海にいる生き物。
水族館に入館するとまずエスカレーターで2階に移動するのですが、その2階で最初にどーんと現れるのがこのジンベイザメの水槽なんです。水族館に入って最初に見る水槽がこの一番大きな水槽となりますので、入館者は一気に水族館の世界に引き込まれるわけです。魅せ方が上手いですねー。
ところで、このジンベイザメを見ることができる水族館は、大阪の海遊館と沖縄の美ら海水族館、そしてこのいおワールドかごしま水族館の3か所だけ。でも他の2か所に比べてここのジンベイザメって小さくない?って感じたんですが、なんとこの水族館ではジンベイザメが大きくなる前に自然界にリリースされているそうです。大きくなってしまうと、この巨大な水槽でも満足に飼育できないからなんだとか。
ジンベイザメと並ぶ人気物のイルカも鹿児島の海に生息する生き物。訪問した時はイルカの体調の都合で中止されていましたが、この水族館では館外の海とつながっている水路でイルカを展示する時間帯もあるのです。常時その水路にイルカがにいるわけではありませんが、いる場合は入館者以外でも見ることができるという太っ腹ぶり。
どこの水族館でも人気者のチンアナゴですが、こいつも鹿児島の海にいるということでしょうか?
「鹿児島の海を再現した水族館」ということで、鹿児島の海にしか生息していない生物も多く展示されていました(サツマハオリムシなど)。朝食に美味しくいただいたキビナゴも泳いでおり、「今朝食べたー!」と盛り上がったりも。そういった知識があればたっぷり楽しめる展示なんですけど、そういった知識がない人にとってはやや地味に感じてしまう展示が多いのも事実。せっかく鹿児島の海に特化した展示なんだから、もう少し見どころを分かりやすく説明してもらえるといいかもしれませんね。
水族館の3Fにはクラゲ回廊というクラゲだらけの展示ゾーンがありました。このようなクラゲを集めた展示ゾーン自体は他の水族館でもよくありますが、クラゲの展示がいかに難しいか、その難しい展示を継続するためにどのような工夫をしているのかが説明されており、とても勉強になりました。いやー、クラゲってほんとうに不思議な生き物ですね。
こちらはヤシガニ。わたしはヤシガニを見たのがこれが人生で初めて。大きい大きいとは聞いていたけど、想像していたよりも大きかったです。残念ながら睡眠中(?)でしっかりとは見れず。ヤシガニって確か夜行性でしたっけ?これが深夜にガサガサ動いていたら、すっげー怖いかも・・・。
イルカの生態がよくわかるイルカショー
日本の水族館の花形といえば、やっぱりイルカショー。
世界的にイルカショーについては厳しい視線が向けられていますが、イルカ達のパフォーマンスは心を揺さぶるものがあります。また水族館によって魅せ方や方向性が全然違うのも面白い点ですね。わたしはイルカショーが大好きだ!
こちらのイルカショーの会場はやや小ぶりなサイズ。ただ規模の割に座席の高低差はしっかりとあるので、後ろの席でもかなり見やすいと思います。
春休みとはいえ、平日にも関わらず開演15分前には立ち見や通路も含めてギッチギチ。遅くとも30分前までには座席を確保して座っておきたいところです。休日だともっと熾烈な争いになるかも?
イルカショーといえばイルカがジャンプしたり芸をしたりというのが王道のパターン。こちらの水族館でもそのようなパフォーマンスはあるんですが、全体としてはエンターテインメント的なショーというよりかは、イルカの生態を分かりやすく説明するためのショーといった内容でした。
「イルカを知ろう」ということがテーマなので、トレーナーさんも白衣のような衣装で登場。
おもむろにヘッドフォンのような装置を取り出し・・・
イルカにカポッ。
これはヘッドフォンではなく、目隠しです。イルカの目は頭の真横についていますから、目隠しを作るとこのようなヘッドフォンのような形状になっちゃうんですね。
で、このヘッドフォンのような形状の目隠しをなんでしているかというと、これはイルカは視力に頼らずとも水中で泳いだり、ものを見るけつことができますよーっていう実験なんです。ショーでは目隠しした状態で、金属でできた三角形の物体を簡単に見つけ出す様子を実演していました。イルカは視力だけではなく、音波(エコー)を使って周囲を探知することができるのですね。
もちろん、ショーではダイナミックなパフォーマンスも楽しむことができますよ。
なお、このショーの後には観客参加型の体験もできるのですが、その体験は抽選式。抽選券はショーが始まる前に別の場所(館内入口)で配布されるのですが、1グループ1枚、と厳密に管理されているわけではなく、1人1枚、もしかすると何回も並んで複数枚ゲットできそうな緩い感じの配布でした。真面目に並んで抽選に挑むグループが損をしないように、配布の方法はもうちょっと厳密にしてもよいのではないかと感じました。
わたしは残念ながら外れちゃったけど、だからこんなこと言っているわけじゃないんだから!
いおワールドかごしま水族館のお食事・トイレ事情
食事情報:レストランは1か所。水族館にしてはクオリティ十分?
食事がとれる場所は、館内レストランが一か所。わたしもここでランチを食べたのですが、座席数が豊富ではないのでランチ時は座席の争奪戦がすごかったです。イルカショー開催中の時間帯だったのに!
レストランの店名は『水族館の果実堂』。このお店、かき氷の白くまで有名な天文館が手掛けるスイーツパーラー『果実堂』とのコラボ店舗のようでした。そのためか、食事メニューはほどほどで、軽食やパフェ・スイーツの種類が多め。
なお、水族館内のレストランといえばなかなか強気な価格のお店が多いですが、こちらの店舗は天文館果実堂とのコラボ店舗であるにも関わらず立地を考えればかなり良心的な価格でした。野菜成分は一切ないけど、天文館果実堂で人気のフルーツサンドがいいんじゃないでしょうか。
ただ座席の少なさはやはり気になるので、名古屋港水族館やアドベンチャーワールドのようにイルカショー見ながらベンチで食べることができればいいのになーって思いました。
こちらは食事ではありませんが、5Fの展望ホールには大量の自販機コーナーが。その中でもひときわ目を引くのがこちらの白くま自動販売機。
白くまだらけ!!
トイレ情報
トイレ自体は各フロアーに1か所づつ(広い1Fだけは2か所)あり、館内の広さを考えるとトイレを探すのに苦労するということはないでしょう。授乳室は1Fにのみあります。
いおワールドかごしま水族館のまとめ
というわけで、今回は鹿児島にある水族館『いおワールドかごしま水族館』の紹介でした。
いおワールドかごしま水族館の特徴は、鹿児島の海に特化している点。ジンベイザメとイルカのような集客力のある生体の展示もあるのですが、水族館の定番人気者とされるペンギンや海獣類の展示がない点はやや残念に感じる人がいるかも(アザラシはいます)。それらの動物は鹿児島の海にはいませんからね。
今回はご紹介できませんでしたが、1Fの「わくわくはっけんひろば」や「タッチプール」のような体験型ゾーンもありますので、ちびっ子たちについてはただ展示を見せるだけではなく、大人が説明してあげたり、一緒に勉強するような姿勢で臨むとより一層楽しむことができるのではないでしょうか。
イルカを研究する・知るというテーマでおこなう独特なスタイルのイルカショーなど、この水族館でないと見れない展示も多くありますので、鹿児島を訪れる機会があれば是非訪問してみてはいかがでしょうか。