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先日初めて北海道をレンタカーで走行する機会があったんですよ。3日間で約700km。
当たり前なんですが北海道はわたしが住んでいる関西と同じ日本だから、運転免許証をお持ちの方なら誰でもレンタカーを借りて運転することができます。だけどそこはやっぱり北海道。自称ベテランドライバーのわたしでもいくつかヤバかったことがあったので、気をつけるポイントについて紹介します。
北海道の道は基本的にはとても運転しやすい
注意点の前に、まず大前提として北海道の道はとても運転しやすいってことをお伝えしておきます。
なんてったって、道は広々。函館のような有名都市でも、中心部から少し外れるとこんな感じです。ただし、札幌だけはやや大阪よりな道路事情だったイメージかな。道幅はそこまで広くなく、信号多め、路駐多め、渋滞多め、そんな感じでした。運転に自信がない人は札幌の中心部分は避けたほうがいいかも。
北海道は町と町がかなり離れている場合はほとんどなんですが、それぞれの町や集落をつなぐ道路はだいたいこんな感じ。こういう道路に信号はまずないので、数十分間一切停車せずに走行できることは全然珍しくありません。ザ・北海道。
今回の旅では1回だけ野生の鹿が悠然と道路を歩いているのに遭遇しました。うーん、ザ・北海道。
町と町をつなぐ道路には、よくこういう休憩スペースが設けられているのを目にしました。ガラガラで休憩し放題なんだけど、売店はおろかトイレすらありませんから、あんまり活用できませんね。
北海道をレンタカーで走行するときの注意点
超切実なトイレ事情
これはもちろんルートによるんだろうけど、とくに下道には全然トイレスポットがありませんでした。
関西だとよっぽどな場所でもないかぎり、ある程度走ったら道の駅、コンビニ、ガソリンスタンドとかの施設があるじゃないですか。北海道は、その広さゆえに全然そういう施設がないの。だからトイレは行けるときに絶対行っておいた方がよい。小さいお子様や女性は特に。
今回わたしが走行したルートの一つである苫小牧から昭和新山のルートだと、トイレが利用できるのは『キノコ王国』1箇所だけでした。90kmで1か所だけ!
これが『キノコ王国』。何もない道を走行していると突然目の前に現れる意味不明な名前。でも、トイレに間に合いたいという超切実な状況の前では、それがいかなるものであれ入る以外の選択肢はないのです。
『24時間トイレ』の表記が目に入った瞬間、おトイレ館の看板に後光が差しているように見えましたね。いや、実際そんなデザインなんだけど・・・。キノコ王国マジ感謝。
御礼というわけではないけど、しっかりお買い物させていただきました。外観から漂う雰囲気はちょっと怪しさを感じるけど、内部はかなりしっかりとした農産物直売所兼お土産センターです。名前のとおり、キノコ類のボリュームがすごい。
もっと切実なガソリン事情
トイレが無い!にもちょっぴり触れましたが、トイレ以上にマジでガソリンスタンドが無いです。ガソリンスタンドには普通トイレがありますから、つまりトイレ以上にレアなスポットというわけです。
もちろんそんなことはわたしも予想していて、早め早めの給油を心掛けていたんです。でも、それでもかなりヤバい思いをしました。
わたしがヤバい思いをしたのは、函館からニセコのルート。函館市内ではガソリンは半分程度あったんだけど、ここで給油しなかったのが不味かった。なんとニセコにつく直前まで約170kmガソリンスタンドが無かったのです。いや、厳密に言うとあったんだけど、個人経営店で日曜日は営業していなかったのです。24時間営業のセルフ店が当然だと思っていると手痛い目にあいます。
虫爆弾
北海道、虫が多いって聞いていたけど、予想以上に多かったです。下道はそうでもないけど、高速道路を走ると車の前面は大変なことになります。
フロントガラスに付着した虫の跡はウォッシャー液とワイパー程度では全然落ちないので、気になりそうな人はウェットティッシュを準備しておきましょう。
道の悪さに注意
北海道、道が悪いです。決して維持管理がされていないというわけではなく、冬季の除雪と路面内部の凍結によりどうしても傷んでしまうのだとか。なので轍が深くてハンドルをとられたり、隆起した部分があったり、陥没した場所を通って凄まじい衝撃に見舞われたり。北海道の道の多くは広くて走りやすいんだけど、だからといって速度の出し過ぎにはご注意を。
暴走おじさんに注意
北海道の運転マナー、わたしの住んでいる関西よりもはるかによいです。比べるのも失礼なくらい。
ですが、地元の人なのか旅行者なのかは分からないけど、無謀な運転をする人もちょくちょく見かけました。一番酷かったのは5人組の大型バイクグループ。一緒に走ったのはほんの短時間でしたが、イエローカット、左右からの追い越し、数十キロの速度超過、そして何よりも強烈だったのが5人全員がナンバープレートを水平にして隠匿していたことですね。もう、違反する気満々ですやん!法律云々は置いておいて、路面状態も悪いのにバイクでよくあんなに飛ばすなー、怖く無いのかなー、って率直に思いました。
一見すると暴走族には見えない普通のおじさん集団だったんだけど、パラリラパラリラ鳴らしてるいかにも暴走族な見た目の人たちの方がずっと安全運転。あんなのに巻き込まれたら旅行が台無しです。そしてナンバー隠匿しているのでなにかあっても最悪逃げられて泣き寝入り。危なさそうな人に出会ったら近付いてはいけません。
レンタカー、選べるなら車種は選びたい
今回使用したレンタカー、三菱のデリカD2でした。スズキソリオに三菱マークつけただけのやつ。
これがまー、よくなかった。
こういうハイト系ワゴンは日常生活だととても便利だと思うんだけど、移動距離の長い北海道では燃費や安定感の面でどうしても不利。選べるならハイト系じゃない方が良かった。
ハイト系は車内が広々している一方でサンバイザーや後部座席までの距離が遠いから、眩しい!サンバイザー下げなきゃ!というシーンや、信号待ちで後部座席からカバンとりたい!というシーンの使い勝手が劣悪です。慣れたらなんでもないことだとは思うんだけど、レンタカーで初めて使う場合だとなかなか慣れません。
あとガソリンタンク容量ね。軽自動車ベースの車種なのでガソリンタンク容量が比較的少ないから、日頃軽自動車やコンパクトカーではない車種に乗り慣れている人は要注意。燃料タンクが60Lあるようなミニバンなんかと比べると、半分ちょっと程度のガソリンタンク容量しかありません。同じ燃料計のひとメモリでもガソリンタンク容量の大きい車と比較すると消費するスピードが全然違います。
おまけに付け加えたいのが車高の低さ。変なエアロパーツが最初から装着されているせいで「車止めなんかで簡単に擦っちゃうんで気を付けくださーい☆(意味:擦んなよ)」とレンタカー屋さんから笑いながら言われました。実際借りた車両はエアロパーツの底部がガリガリ。いや、そんな車種レンタカーにしないでよ・・・。
注意点さえ気をつければ、レンタカーの旅は超快適
というわけで、今回は700km程度だけど、北海道をレンタカーで走行したわたしが感じた注意点のご紹介でした。とくに警戒しないといけないのはガソリン問題とトイレ問題ですね。どちらも誰にでも容易に発生しかねない問題ですから、しっかり注意しましょう。
北海道はとにかく広く、また行きたい場所に公共交通機関がきっちり整備されているわけでもないので、観光の足の主力はやっぱりレンタカー。レンタカーがあるとないとでは旅の自由度と範囲が段違いなので、是非挑戦してみてください。