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明石海峡大橋の技術を知ることができる施設『橋の科学館』

本州の神戸と淡路島をつなぐ明石海峡大橋は1998年に作られた当時世界最長の吊橋(現在は世界2位)。それだけでも偉業なんですが、建造地となった明石海峡は過酷な自然環境ということもあり、建造するのに非常に高い技術が求められたのだとか。

そんな明石海峡大橋で用いられた技術を学ぶことができる施設が、今回ご紹介する『橋の科学館』です。

要約

どんな場所? : 明石海峡大橋の技術を紹介する科学館

料金 : 大人500円、小・中学生250円(兵庫県の小・中学生は「ひょうごっ子ココロンカードで無料)

立地 : 明石海峡大橋の神戸側の裾。JR舞子駅から徒歩5分程度

おすすめ年代 : 小学生高学年~大人

個人的な評価

お財布への優しさ ★★★★☆(4)兵庫県の子ども無料は有難い
満足度 ★★★☆☆(3)ただしかなり人を選ぶ
お勧め度 ★★☆☆☆(2)物づくりが好きな人にはお勧め

一言 : かなりマニアックな展示なのでかなり人を選ぶんじゃないかと感じました

 

橋の科学館ってこんな場所

橋の科学館は兵庫県神戸市の端っこ、垂水区にある科学館。その名のとおり明石海峡大橋で使用されている技術を学ぶことができる施設です。明石海峡大橋の神戸側の裾に立地しており、ほんとうにすぐ目の前が明石海峡大橋のアンカレイジ(土台部分)。学んだ知識をすぐに本物で確認することができる!

 

館内に入ると、いかにも明石海峡大橋チックな顔出しパネルがこんにちは。館内のシアターで学ぶことができるんだけど、橋の保守点検をおこなう作業でこのようにメインワイヤーの上を歩くそうです・・・。高所恐怖症じゃ絶対にできないお仕事だ!

 

この橋の科学館ですが、決して広大な施設ではありません。展示室はこの明石海峡大橋の模型がある空間と隣接するシアタールームの2空間だけ。

ただ、展示の内容はかなりしっかりしていて見る人が見たら数時間楽しむことはできるんですが、物作りに興味のない人や、難しいことがさっぱりわからない人なら1時間でギブアップしてしまうかも。かなり人を選ぶ施設というわけです。

 

各展示物はおおよそ、明石海峡大橋の建造工事の流れに沿って展示されています。橋の建造方法なんて普通の人には全く無縁の世界。少しでもわかりやすいよう、展示の中には凝った工夫がされているものも多くありました。

 

わたしが一番感動したのはコレ。主塔の基礎の元となるでっかい輪っかを海底の規定の位置に収めるための仕組みなんだけど、まさに目から鱗。これ考えた人、頭いいー(当たり前)!!って感動しました。

 

展示室の端から端までの長さのあるこの模型は多分橋の科学館の代表的な展示だと思うんだけど、これはただの模型ではありません。設計段階で強風時の橋の挙動を確認するために筑波で行った風洞実験に用いたマジモンの研究機材なんです。スケールは1/100。その風洞実験の様子も映像で見ることができますが、ここまでするんだ!って驚かされます。これだけ巨大な建造物なんですから、想定外の強風なんて許されませんからね。

 

これはギネスワールドレコード!!そう、あのギネスです!残念ながら今では世界第二位ですけど、2022年までは皆様ご存じのとおり世界最長の吊橋でしたからね。

 

橋の科学館のアクセス性、駐車場事情

徒歩4分の場所にJR神戸線の舞子駅があるので、大阪や神戸からのアクセス性は良好。新快速どころか快速も停車しない駅だけど。

車で行く場合は兵庫県立舞子公園の駐車場に停めることになるでしょう。台数は198台、一日の上限料金も1,000円なので、家族で行く場合は車の方が断然おすすめですね。

 

橋の科学館のお食事・トイレ事情

食事情報:食事を食べる場所は無し

そういう施設ではないので仕方がありませんが、レストランや売店はありません。ただしお隣の舞子公園は景色もよいので、明石海峡大橋を眺めながらピクニックをするには最適な場所でしょう。

レストランで食事した場合は有料エリアになりますが明石海峡大橋展望台に登るか、舞子駅横の商業施設「ティオ舞子」へ行くか。ただ、ティオ舞子はそこはかとなく流行ってない雰囲気を感じました。飲食店の選択肢も多くは無いので、事前にチェックしておきましょう。

トイレ情報:館内に一か所のみ

必要十分な設備なんですが、建物同様それなりの年季が入ってはいます。「トイレのみの使用はお断り」なので、公衆トイレ替わりにどんどん人がやってくるトイレではない点は安心。

 

橋の科学館で良かったところ

各展示物はかなり真面目に作られており、橋の技術についてかなりしっかりと学ぶことができます。

子ども向けにするために変にデフォルメされていたりしておらず、むしろ大人の方がかなり楽しめるのではないでしょうか。映像を見ることができるシアターでは、どちらかというと子供むけと聞いていた映像を見させていただいたんですが、大人のわたしでもめちゃくちゃ勉強になりました。こんなことしているのか!と感心しっ放しでした。

 

そしてしっかりと勉強したあとに屋外にでると、すぐ目の前に本物の明石海峡大橋があるので、あ!これがさっき言ってたやつだ!とすぐに復習ができるわけです。せっかくここまで来たのだから、そのまま橋の上に登ることができる「舞子海上プロムナード」にも足を運んで欲しいですね。

 

橋の科学館の入口横にあるこのベンチ、実は橋のメインケーブルの実物を加工して製作されたもの。橋のメインケーブルがどれだけ太いのか、どういう造りをしているのか、隅々までしっかりと確認することができます。明石海峡大橋という巨大な建造物でありながらも、館内で得た知識をすぐに確認できることができる点がこの橋の科学館の一番良いところじゃないですかね。

 

橋の科学館で残念に感じたところ

この橋の科学館、ただでさえ展示内容からしてかなり人を選ぶ施設であるにもかかわらず、残念なのはそれらの展示の一部は故障中で使用できなかったこと。

ただ置いてあるだけのものなら故障のしようもありませんが、この施設では少しでもわかりやすくするためにあれやこれや工夫が凝らされている展示が多くありました。これ自体はとても素晴らしいことなんだけど、そういう凝った展示につきものなのが経年劣化による故障。

どうしても故障は避けられませんから大切なのは保守点検なんだろうけど、保守点検ってお金も労力もかかりますからね。

 

いまはコストダウンの世の中ですから事情は容易に想像がつくのですが、せっかくすばらしい技術の展示なんですから、あんまり予算削らないで欲しいな、とも感じちゃいます。

 

学習端末のコントローラーがスーパーファミコン!!スーパーファミコンで散々遊んだわたしとしてはめちゃくちゃ懐かしいけど、何十年前の設備なの!?ってめっちゃ驚きました。

 

まとめ

というわけで、本日はまさに我が国日本の技術を集めて作られたといったも過言ではない明石海峡大橋の技術を学ぶことができる施設 橋の科学館 のご紹介でした。

正直展示の内容はかなりマニアック。物作りに詳しい人や興味のある人には堪らない内容でしょう。興味さえあれば、小学生でも十分楽しめるはず。一方、そういったものに興味のない人にはあまり響かないだろうなというのが率直な印象です。実際、子どもを連れてきたものの放ったらかしでずっとスマホポチポチな人も数人おられました。

なお、明石海峡大橋の主塔に登ることができることで有名なツアーはこの場所からのスタート。対象年齢は中学生以上ですが、この場所に来たのならば是非参加したいプログラムですね。

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